【公式】たくらふのブログ

嘘でも本当でもない夢現な日常ブログ

革命、それは裏側の日常。

こんにちは、どうも初めまして。

意味 深太郎です。

意味が深そうなことを、意味深とか言いますよね。

今回のタイトルがそんなかんじですよね。

 

以前、不革命前夜という曲を紹介というか、取り上げたことがあったんですが

最近再度聞いた時に、心のモヤモヤに気付いたんですよ。

どこか切ない懐かしさに覆われる感覚を。

その正体がなんなのか。

自己分析してみようというわけです。

 

不革命前夜とは、NEEというバンドの曲どす。

どす。

アップチューンなメロディに、男女混声の無邪気さのあるボーカルが、世界観を確立しています。なんちって。

不革命とは、つまり革命ならず、ということですよね。

その前夜、とは、革命が起きない日の前の夜、つまり、日常と言うことではないのかと考えるわけです。

歌詞の中にたびたび現れる表現として、この日常、というか変化の無さというものを感じるものが出てきます。

「重なる毎日」「不確定的にあなたの声は明日も震えてる」「また夢を見てたんだろう」「明日もほら嘘になる」「目的のない静かな世界」「不安定的な僕らの愛はいつまでも上の空」「また嘘をついたんでしょ?」「ほら何も言えないまま」などです。

しかし、歌詞には変化を感じさせる表現、しかもそれがいちばん強く表れている部分もあります。

サビです。

「革命前夜」という言葉です。

何かが起きる前、というわけですが、この曲は「不革命前夜」なのです。

私の解釈で言うと、サビの革命前夜は、「何かを変えたい」という思いの表れで、曲名の「不革命前夜」は、その思いの結果というか、思いの先の行動ができない、そんな踏み込めない状況を綴ったもので、いわば、思いを秘めた日常の歌なんではなかろうかという結論に至ったわけであります。

この、思いを秘めた日常が、この歌ではどういう風に歌われているのか。

曲中では男女がいるような表現、しかも恋仲であるような表現と、そうでないような煮え切らない曖昧な表現とが混濁しています。

例えば、「僕」「君」「貴方」「僕ら」「君と2人」などの男女の2人を想起させる言葉や、「簡単すぎる愛の歌」「不安定的な僕らの愛」「錆びついた愛」のどことなくどっちつかずな表現の言葉です。

歌詞の通り、不安定な男女の恋仲、といったとことなのでしょうか。

私は初めのうちは「好きな人に好きと言えない気持ち」なのかと思っておりましたが、そんな甘酸っぱさやワクワク感というか春のような表現は見返すと少なく、「夜明けの街」「月の下の僕ら」「朝焼けの部屋」「ネオンがキラリ」など、深い夜が明けてきそうな、そんな時間帯を想起させる言葉が並びます。

冒頭の「今日のサヨナラは君が決めてよ」という言葉からも、私は「別れを切り出せない男女の歌」なのではないかと解釈をしました。

サビの革命前夜の革命とは、見惚れるほどの初々しい2人の「始まりの景色」なのか、それとも、この恋の終焉を指すのか、おそらく、どちらにも転びうる不安定で、不確かな未来を指しているのではないでしょうか。

「また夢を見てたんだろう?明日も見えない世界で」とは、そんな初々しい「始まりの景色」の頃のように戻れる日を夢見ていたんではないでしょうか。ただ、そんな夢は「化ける」。メッキが剥がれるように。あらわれる現実の「月の下の僕ら」は「何も言えず青に溶けてく」のであります。

進むことも、戻ることもできずに、革命前夜を繰り返すのです。

これはラスサビでも変わらず、「何も言えないまま」です。

 

この恋愛の終焉前のモラトリアムというか、もやもや、ムズムズ感。これをひしひしと感じます。

 

さて、私がなぜこれに懐かしさと切なさを感じてしまうのか。

 

それはまたの機会に。