【公式】たくらふのブログ

嘘でも本当でもない夢現な日常ブログ

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皆さんは【海がきこえる】という映画作品をご存知だろうか。

おそらく、名前だけは知っているよ、というような方が多いのではないか。

海がきこえる】、通称【海える】はジブリ作品で隠れた名作として、今でも熱烈なファンに愛されている。

物語の舞台は高知県。登場人物はみな高知県の方言で話す。これも魅力の一つだ。

杜崎拓、彼は海える主人公だ。私の名前と似ている。

松野豊、彼は杜崎の友人だ。中学3年の時に、進学率の低迷を理由とする修学旅行の強引な中止の決定をめぐり、杜崎と共に学校側と真っ向戦う姿勢を見せたことをきっかけに杜崎と友人関係となる。

結果、中止の理由の説明会と称し召集された美術室には、杜崎と松野の2人だけ。教壇の上には用紙が置いてあり、意見を書くようにと黒板に指示が書いてあるだけであった。

彼らが高校2年生の時に、東京から武藤里伽子という美人な転校生が現れることで、物語は始まる。

杜崎、武藤、松野の3人の三角関係がなんとも言えないリアリティとドラマティックで語られるのである。

 

私にはこの作品を好きになった明確な理由がある。

私が初めてこの作品を見たのが、大学1年生の頃の夏休み。金曜ロードショーゲド戦記と2作連続放送したときで、しかもノーカット版だ。

なんとなく、思ひ出ポロポロ的なイメージを想像していた私だったが、1回見ただけで虜になってしまった。

物語の始まりは、東京の大学に進学した杜崎が帰省のために電車で空港に向かう所からはじまる。

かくいう私も地元の九州から東京の大学へ進学し、帰省する頃であった。

この物語と自分の人生のリンクが、私を虜にした。

飛行機の時間に合わせて空港まで電車に乗る場面や、飛行機の中で中学時代を思い返す描写など、ああ、私を描いているのかと錯覚するほどだ。

 

肝心な高校時代の杜崎と里伽子とのラブストーリーは、私にマッチングしているのか?

まさか。私は平凡な高校生であった。

杜崎たちは修学旅行でハワイに行っていたが、私は新潟だ。冬だ。

杜崎はバイトをしてたんまりお金を稼いでおり、それがきっかけで里伽子からお金の無心を受けることで関係が始まる。

私の高校はバイトなど言語道断、部活一筋の生活だった。

そして里伽子は、離婚して東京に残った父親に会いに行くために、そのお金を旅費に当てていたのだが、連れの女の子が大阪に行くと聞いていたのに、とびびってしまい、杜崎と東京に行くことになる。

私は大学のオープンキャンパスに熊本までバスで、バスケ部の野郎どもと行くくらいだった。

 

まあ、そういう具合に物語の冒頭のみ、私の青春と一致していたわけだ。

 

この作品の魅力に、BGMがある。

冒頭、吉祥寺駅で杜崎が里伽子を見かけるシーンで流れる【ファーストインプレッション】という曲がある。

これを聞いただけで、あの頃の夏が蘇って来る。

 

今日、高校時代に付き合っていた女性が携帯電話番号が変わったとの報告をしていた。

連絡先にまだ古いほうが残っている人は、削除して欲しいとのことだった。

変更後の電話番号は周知されなかったし、そもそも私の電話帳にその人の連絡先も既になかった。

私の同級生はみんな、今年で27歳になるのか、と思うと、17歳が10年前なのだなと思うと、やはり人生は尊いものだと実感する。

まだまだ、人生はこれからだ。

 

今年も9月までには、海えるを見よう。

そして、みなさんも海える、ぜひご覧ください。